……まぁ、暇だから別にいいんですけど。
でもスマホ持ってないから時間潰せないじゃないですか。
……まぁ、周りの障害者仲間を見てたらあっという間に時間が過ぎて苦じゃないんですけど。
でも行くの面倒じゃないですか。
……まぁ、適度な運動は必要だと思うし、その日は良く眠れるので別にいいんですけど。
結局、病院に行くのは楽しいとは言わないけれど、個人的にはちょっとしたイベントみたいな扱いなんです。
あの特別な空間は、障害者になれないと楽しめない。味わえない。体験できない。
言葉では表現できないくらい素晴らしいアトラクション。
世の中の、とんでもない奴等が集まり凝縮されている空間、それが精神病院。
その入り口、ロビーには先鋭達が集っている。
私は敬意を持ちながら、その中の1人になります。
泣きわめいたり、突然大声を出す人の中で、温かいコーヒーを飲みながら2時間を過ごす。
お金を出しても経験できない事を、明日、私は体験できるのです。
ただ、花粉がやばいですね。
行くのが面倒とかじゃなくて、待つのがしんどいとかじゃなくて、花粉。
花粉がやばい。目がしょぼしょぼする。
このダメージをうまく精神に転移させ、先生に「僕はもうダメかもしれません……」というアピール材料に使っていきたいと思います。
詐病じゃありません。事実です。事実ではありませんけど。
事実とは何か。
事実とは、真実である。
真実とは、創り出すものである。
無から何かを創り出せない。
つまり私は、明日、真実を造り、先生に提供するのである。
経済とは、人の輪とは、そうやって成り立っているのである? ~終~